ロングレール交換とは?②
道床更換とともに注目したいのがレール更換です。
新幹線のレールは、「ロングレール」と呼ばれる継ぎ目のない構造で、車輪が振動せず静かで高速に走行できます。
在来線で聞こえるガタンゴトンという音は、継ぎ目を車輪が通る音なのです。
勿論、最初から全路線が繋がった状態で工場から出荷される訳ではなく、1本150mものレールを用いて現場で繋げていきます。
在来線のレールが1本25mなので、いかに長いものかがわかります。
それを運ぶのが新幹線ロングレール輸送用機関作業車「LRA-9200」。
この車体もNBS同様に青と黄色で塗られています。
先頭の大型ディーゼル機関車は、重いレールを積んだ貨車を牽引するだけでなく、車体下部左右からそのレールを引き出し現場に設置できる優れものです。
ただし、旧レールの切断や新レールの溶接はやはり、人の手で行わなければなりません。
とはいえ、一晩で600~800mの更換作業ができるのは、LRA系があってのことなのです。
ところで、新幹線の保守車両といえば923形「ドクター・イエロー」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
運転時刻が公表されず、めったに見られないことから「幸せの黄色い新幹線」と呼ばれたりもしますが、
その役割はあくまでレールや架線の点検・測定です。
そこで見つけた不具合をNBAやLRA系たちが修理していくのです。
安全運行と快適さを支える人々と車両について少しでも知ることができれば、電車の魅力がより一層、深まるのではないでしょうか。
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