レールの交換時期とは
レールは鉄製、車輪も鉄製。
とても丈夫ですが、その2つがこすれ合って徐々に摩耗をしていきます。
でも、車輪の方が少しだけ、柔らかくつくってあります。
車輪を交換するのは簡単ですが、レールを交換するのは大変だからです。
なのでレールが摩耗するのはとてもゆっくりで、頻繁に取り替えられることはありません。
東海道新幹線の場合、通過列車の総重量が6億トンを超えたとき、もしくは頭部の摩耗9mmで交換されていきます。
実際には10年程度でしょう。
首都圏の在来線であれば20年程度、田舎の線路なら数十年もつことになります。
さて、摩耗によって交換されるまでがレールの「第1の人生」だとしましょう。
問題はここからです。
その後、レールはどうなっていくでしょうか?
日本最初の「答え」は、「ひっくり返す」でした。
1872年、日本で最初に用いられたレールはイギリス製で「平底レール」でなく「双頭レール」でした。
上下対称のI型で、頭部が摩耗したらひっくり返してもう1度使う。なんと頭の良いことでしょう。
しかもエコです。
しかし、「チェア」やくさびを使っての施工や水平に保つ保守があまりに面倒で、双頭レールそのものがあっという間に廃れてしまいました。
そのうち、日本独特の再利用方法が開発されました。
駅舎の構造材として使うようになったのです。
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